私が音楽業界で働けないと思った理由

はい、書きます。これはさすがに自分のために書かなきゃいけないと思ったので書きます。内容的にはわりとクズです。

私は高校生のころからずっと音楽業界で働きたいと思ってました。そしてその目標は就活中も変わることはなく、私は小さなプロダクションから内定を貰いました。仕事内容は意外とすきなものに近くて、本当にがんばろうと思っていました。でも今、その内定を蹴ろうとしています。

理由は色々ありますが、一番の理由は自分の「なりたい自分」になれないと思ったことです。「なりたい自分」、就活最中、それは好きを仕事にすることでした。それだけでした。でも内定をもらって、インターンさせてもらってるときに気づきました。「なりたい自分」には社会的地位も、収入も、もっと言えば名の知れた企業でまっとうに働いている安心も含まれていました。そんなことに今更気づきました。

私が内定をもらった会社はいいところもあります、でも一度ダメだと思ったら、どんどんダメに見えてきました。エントリーシートに書き綴ったことは本当だったけれど、内側に入って見えること、変わることは本当にしかたないんだなと思いました。

絶対なんてない。そのことをこの半年で痛いほど知りました。悲しいけれど、逆に言えば、音楽業界で働きたいという呪いを解いてもらったと思います。憧れは呪いでした。でもその呪いにかけられて良かったです。なんでかはわからないけど、その呪いがあったから強気で居られた部分もありました。

今もテレビでレコード会社の内部を見たり、ポニキャ社員のツイートみたりしてもハンカチ噛みしめながらギリギリしてます。(あれ呪い解けてない)自分に努力と才能が足りなかったことを悔んだりもしています。あああ悔しい!けれど、それは今までの漠然とした憧れとは少し違っています。彼らが地味でつまらない作業をたくさんこなして、悩んで、怒られて、失敗して、それでもがんばっていることを知れたから、尊敬に近い羨望です。マジね!つまらんこととめんどくさいことの連続だと思う!wそれでもめげずに毎日頑張って音楽のために生きている人たちを本当に尊敬するようになりました。それはステージに立つ彼らへの尊敬でもあります。並大抵の精神力じゃ、続けられないことです。

あと、突き詰めていくと、悪い大人なんて、居ないんですよ。みんな自分なりに必死に考えて、折り合いつけて、がんばってるんです。だからこそ、今音楽業界を離れようとする自分の意気地なさにがっかり…はしてません。悲しいけど、私は私の選択を最良だと信じます。

だれかを支える上で必要なのは好意と自信だと思います。私はそのどちらも足りません。後ろ盾なしに誰かを裏側から支えるなんて到底、出来ませんでした。もっと言えば好きでないアーティストを支えられるだけの熱意も、好きなアーティストの人生を預かる自信も、私にはありません。

春から、私は音楽とはまったく違う業界で生きていくことになると思います。それはそれでとても楽しみです。学生時代に学んだことを活かせるからです。少しでも成長出来たらいいなと思っています。

でも、でもいつか、自分の生きる道が、もう一度ステージの上へとつながることがあったら、そのときは、真正面から失敗を恐れず彼らと向かい合えたらいいなと思います。

 

追記

元職場の人からメールを貰って、ああやっぱりいい人たちだったなと思いました。でもそれは辞めたからでした。

中途半端に音楽業界へ片足突っ込んだこと後悔してたけど、いつかその後悔がなくなる日も来るかもしれないなぁと思いました。