メディア業界に就職しようとしたオタクの話
私は大学生時代めちゃくちゃオタクで、メディア業界に憧れがあり、どうにかこうにか潜り込もうとしていた。
動機は単純なこと、好きなアーティストやアイドルと一緒に仕事がしたかったから…。
当時好きなアーティストがおり、そのドキュメンタリーで全世界ツアーのファイナルが終わり、打ち上げでスタッフTを着て涙ぐむスタッフを観て、心底羨ましかった。
なんで私はあそこに居れないんだろうと鬱々とし、なにがなんでもあそこに行くぞと意気込んだ。
そこからなんとかインターンに参加すべく、知人のつてを辿り、業界人が集まる飲み会に参加し名刺を貰い、人脈を作り、エントリーシートを添削して貰い、とにかく必死だった。
結果は大手のメディア各社全滅。箸にも棒にもかからなかった。しかし、諦めきれなかった私はそれでもインターンを探し続け、中堅の芸能事務所でバイトさせてもらうことになった。
意外と好きなアーティストとは近しい関係の事務所で、私は意気揚々とバイトを始めた。
だが、そこの事務所にはマニュアルもなければ仕事の手順もなく、社員のひらめきに全てを託すような仕事の仕方だった。
社員もアーティストだった。私はアーティストではなかったのでただただ戸惑った。
そんなとき、お世話になったレコード会社の人にアドバイスを貰った。
「別にレコード会社でなくても、音楽は出来るよ。」
そうなのだ。メディア業界との関わり方は沢山あるのだ。それはつまり沢山の会社と関わるような仕事につけば良いということ。実際、私は新卒で入った会社はメディア関連の会社ではなかったが、アーティストと関わるような部署もいくつもあった。
新卒キップは大切にしよう。自分が行ける1番いいところにいこう。メディア業界でやっていく自信がある人や、それ以外の道を選んだら後悔してしまうならそのまま進めばいいと思う。
でも、そうじゃなかった私は、結果として一般企業に入り、そして本当に良かったと思う。
学生時代、あんなに憧れた気持ちが今では思い出せない。でもそれは悲しいことではない。
生きることは変わること。
目標や夢は、変わる可能性もある。
そうなったときに、将来の自分に選択肢をたくさん与えてあげたいと思う。
1人でも多くの就活生が、納得いく結果を得られるといいなと思います。
干されたオタクが5kg痩せてファンサ貰うまでの話
どうしても書きたかったことなので思いきって書きます!笑
忘れもしない2016年3月セクゾンウェルセクツアー名古屋公演。私は強運なお友だちのおかげでかなりステージが見やすい席、つまりステージからも見やすい席で入らせて貰って、浮かれてました。
ドラマチックなことで風磨くんの担当に戻り、勝手に自分をヒロインのように思ってました。ロマンティック浮かれオタクはうちわにこう書きました。
「もう一度風磨くんに付いていきたいです。」
この時点で既に笑止。
しかしその時の私は風磨くんがうちわに気付いてくれて微笑んでくれるだろうと自信満々に思ってました。
さぁ風磨くんが近付いてきました。もうるんるん気分のドヤ顔でうちわを見せました。
「うん?こちらを見ないな?」
恐らく視界には入っているのに全くこちらを見ようとしません。(オタクがよく言うやつ)
その後も何回も目の前を通るけどその度スルー。完璧スルー。マジスルー。鬼スルー。
ポジティブ浮かれオタクはそれでも風磨くんの名前を叫びます。こっち見てよ!私風磨担に戻ったよ!!今考えると自分勝手この上ないですね。
そしてその時はやって来ました。
やっとこっちを見たと思った次の瞬間、後ろに居たDDと思しき女子高生2人に手を振ってるではありませんか。
浮かれオタクもここでやっと気付きました。
「あれ?干されてんな?」
あまりのショックにその場に立ち尽くしてしまいました。
終演後、後ろの女子高生2人はキャッキャしながら、「ほとんど通った人全員に気付いて貰えたね!やばい!」と話してるのを聞いて卒倒しそうになりました。私は風磨くんにだけ気付いて貰えれば良かったんですけど…
しかしこんなところで挫けるようなオタクではなかったので、次のツアーで絶対ファンサを貰おうと思い、PDCAサイクルを回し始めました。
後ろに居た女子高生と何が違うのか(全部だよ)徹底的に考えました。
※女子高生は顔うちわ、ドラえもんマスコットでファンサを貰っていた。
・うちわが見えづらい(マジックでスケブ素材は限界がある)
・うちわに意識が行き過ぎて客として盛り上がってない→気付かれない
・カンペ出すようなオタクはそもそも相手しない
あとは…あとは…うーんと悩みながら寝っ転がってスマホをいじってたら電源が切れてしまいました。そのとき、暗くなった画面に映った自分の顔がかわいくなさすぎてびっくりしました。なんか浮腫んでてますます目が小さいし、顔の余白も多すぎだし、鼻はてっかてかだし
…うん、てかブスだな?!?!?!?!?
突然の気づきです。ブスで盛り上がってなくえ笑顔もなくてじっとりと重いカンペうちわ…
無理だわーーーーー!!!!!自分がアイドルでもぜっってーーーー無視するわーーーーやべーーーわーーー!!!!!!!
そこから一念発起し、私のスーパー自己プロデュース作戦が始まりました。
ダイエット
体重よりは見た目を重視して、毎日徹底的に顔と手足をマッサージしまくりました。
あとジムに通ったり、流行りの炭水化物抜きもやってみましたがリバウンドがすごくてなかなか結果が出ませんでした。リバウンドすると瞬時にブス化するので顔に付きやすい体質なんだなぁと思いました。
最終的にはバナナダイエットとお菓子を食べないようにすることで落ち着き、今は2016年4月から5kg減りました。ようやく普通くらいです。
顔面
もうどうしようもないとは思ってましたが、目だけはぱっちりさせようと思い化粧と美容法を研究しまくりなんとか納得する二重になることが出来ました。インターネットは偉大。
髪型
ショートが似合う子も居ますが、私は絶ッ対ロングがおすすめです(?)
七難隠して+αの可愛さを与えてくれます。伸ばして巻けば大体可愛い。髪の毛偉い。1年かけて、ボブをロングにしました。
自分の見た目に関しては文字にするとこれだけですが、結構苦労しました…!
うちわ
あらゆる現場を観察し、至った結論は顔うちわ最強説。やっぱ旬のものは持っとけって話です。
盛り上がる
だんだん何の話かわからなくなってきました。あらゆる現場(略)、嬉しそうに笑顔でうちわを降ることが大事!切羽詰まらない!
笑顔ーー!!\笑顔ーー!!!/
そしてやってきました。2017年4月、STAGEツアー大阪公演。
この公演、そもそも寝坊して化粧も服も割と終わってましたが気持ちだけは切らしてませんでした。
笑顔で!!顔うちわを振る!!
もうここまで来たらスポーツ競技です。
そしていよいよアリトロが近付いて来ました。
真っ白なスーツの風磨くんがまぶしすぎて顔が引き攣ります。こちらを向いて目が合った瞬間、地球止まりました。てか風磨くんなんでピーコみたいなサングラスしてるんだという謎の突っ込みが頭を過ぎった瞬間、風磨くんの右口角がクイッと上がり、私のうちわ目がけてひらりと綺麗な手を振りました。
思わずその場にしゃがみ込みました。
やった、やったぜ。1年越しの目標達成です!!!!!
でもそんなことよりこちらを向いて笑ってくれた風磨くんが本当にかっこ良くて、ピーコみたいなサングラスの黄色が世界一綺麗な色に見えました。
ファンサされたのはもしかしたら私の変化によるものじゃなくて風磨くんの変化かもしれないけど、私はすごくすごく嬉しかったです。謎の達成感もありました。
実際痩せて色々と自分を変えて、回りから褒められることもあり、頑張って良かったなと思いました。
自分が変われば自分を取り巻く世界も本当に変わります。
風磨くん、セクシーサンキュー💜
ずっと好きだよ✌
考えるということ
もう一度君の名前を呼びたい
ねぇ 君は愛の続きを ねぇ 誰としてる?
こんなこと歌われたらさ、もう。泣くしかないしもう一回好きになるしかなかった。
その後のMy lovin seasonも本当に素敵で、地下の会場なのに海が見えるような気がした。このとき初めて聴いたのに無性に懐かしくて切なくなった。
どうしようもなく風磨担に戻りたくなった。風磨くんが居る景色を観たくなった。
そして今、風 isの公演を見返しても同じことを思いました。
だから、もう一回風磨くんに降ります。
だいぶ前に、ぽろっと何回でも風磨くんに降りたいとつぶやいたことがあるけど、本当にその通りになった…!
最近Twitterでも、ぬるっと戻ってたけど、なんか言っておきたくなってブログ書きました。良かったらこれからもよろしくお願いします……
助手席はキミのもの
麦の穂が揺れるように
きらきら輝く海
ロマンティック最高潮で
助手席のドアさっと開けちゃうなんて...
ドライブの帰りに寄った私ん家
車のエンジンを切って
見つめ合い
ふいに 顔が近づいて
私は冗談でかわす
私が音楽業界で働けないと思った理由
はい、書きます。これはさすがに自分のために書かなきゃいけないと思ったので書きます。内容的にはわりとクズです。
私は高校生のころからずっと音楽業界で働きたいと思ってました。そしてその目標は就活中も変わることはなく、私は小さなプロダクションから内定を貰いました。仕事内容は意外とすきなものに近くて、本当にがんばろうと思っていました。でも今、その内定を蹴ろうとしています。
理由は色々ありますが、一番の理由は自分の「なりたい自分」になれないと思ったことです。「なりたい自分」、就活最中、それは好きを仕事にすることでした。それだけでした。でも内定をもらって、インターンさせてもらってるときに気づきました。「なりたい自分」には社会的地位も、収入も、もっと言えば名の知れた企業でまっとうに働いている安心も含まれていました。そんなことに今更気づきました。
私が内定をもらった会社はいいところもあります、でも一度ダメだと思ったら、どんどんダメに見えてきました。エントリーシートに書き綴ったことは本当だったけれど、内側に入って見えること、変わることは本当にしかたないんだなと思いました。
絶対なんてない。そのことをこの半年で痛いほど知りました。悲しいけれど、逆に言えば、音楽業界で働きたいという呪いを解いてもらったと思います。憧れは呪いでした。でもその呪いにかけられて良かったです。なんでかはわからないけど、その呪いがあったから強気で居られた部分もありました。
今もテレビでレコード会社の内部を見たり、ポニキャ社員のツイートみたりしてもハンカチ噛みしめながらギリギリしてます。(あれ呪い解けてない)自分に努力と才能が足りなかったことを悔んだりもしています。あああ悔しい!けれど、それは今までの漠然とした憧れとは少し違っています。彼らが地味でつまらない作業をたくさんこなして、悩んで、怒られて、失敗して、それでもがんばっていることを知れたから、尊敬に近い羨望です。マジね!つまらんこととめんどくさいことの連続だと思う!wそれでもめげずに毎日頑張って音楽のために生きている人たちを本当に尊敬するようになりました。それはステージに立つ彼らへの尊敬でもあります。並大抵の精神力じゃ、続けられないことです。
あと、突き詰めていくと、悪い大人なんて、居ないんですよ。みんな自分なりに必死に考えて、折り合いつけて、がんばってるんです。だからこそ、今音楽業界を離れようとする自分の意気地なさにがっかり…はしてません。悲しいけど、私は私の選択を最良だと信じます。
だれかを支える上で必要なのは好意と自信だと思います。私はそのどちらも足りません。後ろ盾なしに誰かを裏側から支えるなんて到底、出来ませんでした。もっと言えば好きでないアーティストを支えられるだけの熱意も、好きなアーティストの人生を預かる自信も、私にはありません。
春から、私は音楽とはまったく違う業界で生きていくことになると思います。それはそれでとても楽しみです。学生時代に学んだことを活かせるからです。少しでも成長出来たらいいなと思っています。
でも、でもいつか、自分の生きる道が、もう一度ステージの上へとつながることがあったら、そのときは、真正面から失敗を恐れず彼らと向かい合えたらいいなと思います。
追記
元職場の人からメールを貰って、ああやっぱりいい人たちだったなと思いました。でもそれは辞めたからでした。
中途半端に音楽業界へ片足突っ込んだこと後悔してたけど、いつかその後悔がなくなる日も来るかもしれないなぁと思いました。
『かしこい狗は、吠えずに笑う』
だいぶ前にみた作品だけど感想を書いておく!ブログが映画ブログのようになっている。
上に載せた画像みたいな、花とアリスっぽい映画だけど後半でふっとばされる
っていうけどこの映画の本当の見どこは登場人物ふたりの些細なやりとりとかやるせなさなんだよね。
主人公二人は理由は違えどクラスから嫌われてて、でもそれがきっかけで仲良くなって、毎日のように一緒に居るようになる。中学から高校にかけての時期ってマイブームみたいに一人の友達とべったりなことが多かったなって思い出した、でもそんないきなり仲良くなって毎日のように一緒に居るとどこからかおかしくなってどんどんギクシャクしていくんだよね。この映画ではイズミ(画像右)がとんでもないことしてて、そのせいで二人の仲が壊れていくんだけど、「とんでもないこと」はあくまでこの年頃の関係性の危うさとか距離感のつかめなさを際立たせるための装置であって主題ではない。
ギクシャクし始めたあとに、イズミがお弁当をつくってあげるんだけど、その健気さが怖くて悲しくてすごく痛々しかった。
後半は本当にとんでもないことが起きるけど、そのことをしてしまうイズミの不安定さは誰にでもあって、思春期は不器用で悲しくて、でも一番人を好きになる時期だったなって。思いました。